理事長挨拶

理事長挨拶

 

日本心理学諸学会連合
理事長 子安 増生
(京都大学大学院教育学研究科・教授)

 

 

 本年6月の定例理事会におきまして、日本心理学諸学会連合の第9期理事長に私が選出されました。任期は、2017年6月末までの2年間です。第7期の理事長を2年間務めておりますので、再登板になりますが、改めて身の引き締まる思いでおります。上野一彦前理事長のお志と事績を受け継ぎ、高い見識を有する理事の先生方のご指導ご支援を仰ぎながら、心理学界の発展のため本連合の舵取りの重責を担っていきたいと存じます。ご支援ご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 心理学は、理論と実践の両輪が重要となる研究分野です。会則第4条に規定された本連合の事業として、学術水準の向上、国際協力の強化、心理学教育の高度化といった学術の発展に資するものと、心理学研究の成果ならびに技術の普及と施策の提言、心理学基礎資格制度の制定と運営のような実践的課題の解決の両方が挙げられています。心の諸問題について、科学的に正しい知識を探究し続けるとともに、よりよき生の追求に役立つようにその知識を生かしていくことが心理学の担うべき課題であり、本連合もその課題解決の一翼を担えるよう努めてまいります。

 

 学術の発展とその国際化については、連合加盟学会同士の連携を強化し、学術水準の向上、国際協力の強化、心理学教育の高度化といった事業を推進していくことが求められています。2016年7月にパシフィコ横浜で開催される第31回国際心理学会議(ICP2016)は、日本心理学会が中核となって事業が進められていますが、4年に1回開かれる世界的なイヴェントであり、本連合としてもその開催をサポートしてまいります。

 

 心理職の国家資格化の推進は、本連合が近年最も注力してきた課題であると言っても過言ではありません。2010年12月の定例理事会と2011年5月の臨時理事会において、汎用性のある国家資格「心理師」の制定に関する基本的な枠組みが合意されました。心理学界が一致結束して「公認心理師」の実現に向けて邁進していく必要があります。

 

 2011年3月11日に発生した東日本大震災以後、自然災害や巨大事故など、尊い生命と貴重な財産を奪うできごとへの国民の関心は一層高まっています。このようなできごとは、私たちの人生や生活の在り方を根本的に再検討することを迫るものであり、心理学はそのような実践的な課題にも応えていかなければなりません。

 

 本連合のもう一つの重要な事業は、心理学検定局が中心となって実施している心理学検定の企画・運営です。お蔭さまで本年度は第8回を数え、心理学検定事業は安定段階に入りました。各大学からのご協力を得て、50名以上の受検者がいる会場は団体受検会場として受検料の割引措置をとるようになり、心理学検定資格を大学院入試の優遇措置に用いる大学も出てまいりました。より多くの人が受検する体制を整備する共に、試験内容の一層の充実に努め、この資格の用途をさらに拡大する方途を探っていきます。

 

 以上のような課題を解決するためには、世代を越えた協力も欠かせません。本連合では、各加盟学会の代表者やそれに準ずる経験と見識を備えた重鎮の先生方が理事として活躍しています。他方、心理学検定局では、若い世代の先生方のご協力も得ています。本連合の活動を通じて、次代の心理学界を担うリーダーを育成していくことも重要な機能です。

 

 重ねて皆様方のご支援ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

 

2015年7月



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