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日本犯罪心理学会

  • 学会名
  •   日本犯罪心理学会

     

  • 基本情報
  •   設立年  昭和38年(1963年)
      会員数  1,501名(令和3年10月1日現在)
      代表者名 藤野京子

     

     

  • 学会誌名
  •   「犯罪心理学研究」

     

     

  • 学会紹介
  •  本学会は非行・犯罪に関わることを心理学的視点から研究する学会です。我が国で最初に犯罪心理学研究に取り組んだのは寺田精一(1884-1922)です。我が国の心理学の創始者元良勇次郎(1858-1912)が,法学者牧野英一(1878-1970)が実証主義を主張していると知って,寺田にこの分野の研究を勧めたそうです。このように古くから犯罪心理学研究は行われてきたわけですが,本学会は1951年に発足した矯正心理研究会が母体となって,1963年に設立されました。適切な処遇によって犯罪者を健全な社会人として社会復帰させるという理念が矯正行政にあり,その実現に向けて心理専門家による実務や研究が必要と認識されていたという時代背景が影響しているようです。
     設立当初は矯正分野の心理専門家が多かったようですが,現在は,警察,裁判所,矯正以外の法務省等の刑事司法関連の現場の関係者も多く会員になっています。そして,この会員構成ゆえ,実務に直結した実践的な性格を有する研究が多いというのが本学会の特徴です。
     人はなぜ犯罪や非行に走るのかという犯罪原因の探求が,犯罪や非行に走る者のみならず,環境面での要因も含めて検討されています。これらは非行・犯罪の予防にも資する研究です。罪種による違いや,特定罪種に的を絞った研究も行われています。個々の非行少年や犯罪者の特性や心理機制を理解するためのアセスメントにかかる研究も活発に行われています。各種心理テストを活用した研究,生物学的制約や発達的視点を取り込んだ研究のほか,再犯リスクに焦点化した研究もあります。彼らへの効果的な処遇内容を検討する研究,実際の処遇についての効果検証も行われています。量的研究,質的研究の双方からのアプローチがなされています。また,ポリグラフ検査技術研究,適切な捜査面接に関する研究,犯罪者プロファイングなど,犯罪捜査関連の研究も盛んに行われています。このほか,犯罪被害(者)についての研究,犯罪不安や犯罪のリスク認知など一般人の犯罪のとらえ方についての研究,適切に刑事司法制度を運用していくことにかかる研究も本学会の大切なテーマになっています。

     

     

  • 学会からのメッセージ
  •  本学会誌に掲載された査読論文はJ-stageで閲覧できます。また,この領域の研究の進捗状況を網羅的にご理解いただくには,本学会員の多くが執筆に携わった2016年発刊の犯罪心理学事典(丸善出版)がお勧めです。加えて,本学会設立50周年を機に,この半世紀の歩みを振り返り,新たな時代への橋渡しをしようと50周年記念特集号が編纂されました。学会を主に支えてきた矯正,家庭裁判所,保護,警察,大学の5領域から日本の犯罪心理学の足跡をたどれる貴重な資料です。
     本学会は,学会誌の発行,年次大会に加えて,研究会等も実施しています。若手研究者のための研究助成制度があり,3年に1度研究奨励賞の授与も行っています。加えて,分野横断的な研究が行われるようになってきた時勢を踏まえて,心理学以外から非行・犯罪について研究している学会との定期的な交流も行っています。
     心理学分野で蓄積されてきた知見が犯罪・非行現象に応用できるかどうかという研究もこれまで多くなされてきました。したがって,ご自身が研鑽を積まれた知見を犯罪・非行分野で活かせるかを検討されたい方々の積極的参加も大いに歓迎いたします。こうした協働が,重層的な研究に進展していくと確信しています。
     最後になりましたが,公認心理師として働く主要5領域の中に司法・犯罪が位置づけられていますが,この領域で心理臨床を行っている人の多くが本学会に所属しています。また,ここで記したように心理臨床に限定されず広く司法犯罪にかかわる心理学研究を本学会では行っております。公認心理師法施行に伴い,本学会の研究領域に係る講義を行う大学も増えてきておりますが,その知識の普及や次世代の担い手の育成の在り方に我々の知見を活かしていくことも本学会の使命と認識しております。どうぞお問い合わせください。

     

     

  • 学会ホームページURL
  •  https://www.jacpsy.jp/

     


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